本研究室が求める大学院生

名古屋大学理学研究科素粒子宇宙物理学専攻が求める大学院生は、「自然界を貫く真理の探究に臨むため、 チャレンジ精神と知的好奇心に満ちあふれ、瑞々しい創造力をもち、研究する強い意志を持った人。」としています。 特に、本研究室では、知的好奇心に満ちあふれた若者らしいガッツのある学生を求めています。高エネルギー物理学実験は、 物理解析、精密機器による測定器開発、大型測定器の建設等々、忍耐力が必要ものから体力勝負のものまで幾多の 研究を凝縮させて成功を勝ち取る学問です。若者の特権である元気さとガッツがあれば 各々の個性にあった研究内容が見つかるはずです。個々の特徴を生かして、本研究室で研究してみませんか?

本研究室で研究するには?

名古屋大学理学研究科では、例年、7月末に行われる自己推薦入学試験と、8月末に行われる一般選抜入学試験により大学院生 を募集しております。自己推薦入学試験では、面接により受験生のセールスポイント、学力到達度、実験者としての資質、そして なんといっても、知的好奇心に満ちあふれた元気さとガッツを見定め合否を決定しております。また、一般選抜入学試験では、 学力到達度を筆記試験で、実験者としての資質、若者の特権である元気さとガッツを面接試験により見定め合否を判定しております。 本研究室では、どちらの入試からでも、同じように元気な若者に入学してもらいたいと考えております。

あらかじめ研究室を見てみたい!N研究室(高エネルギー素粒子物理学研究室)の見学

研究室見学に来て頂くことは大歓迎です。入学試験の希望研究室の判断材料等のために、ぜひ一度現場での研究風景を体験して下さい。 実験の紹介ビデオ、スタッフ・大学院生による案内・口頭説明などを行います。 また、研究に欠かせない実験装置や物理解析用大型計算機を生で見てもらうことも考えております。 効率よく研究室風景を見てもらうために、直前までに052-789-2902まで連絡して下さい。
当研究室までの道のりは「Access to Laboratory」ページを参照ください。

研究室の概要

高エネルギー物理学実験では、現在の冷えた宇宙では見ることが難しくなった粒子や対称性、その他人類が未だ知らない物理現象を大型加速器を用いて実験的に作りだし、解明しています。 特に本研究室では、スイス・ジュネーブの 欧州原子核研究機構(CERN)にある世界最高エネルギー加速器LHC(Large Hadron Collider)を用いたATLAS実験や、 つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)にある世界最高強度を誇るKEKB加速器を用いたBファクトリー実験に参加し、研究をしています。

ATLAS実験

ATLAS実験は、CERN研究所の世界最高エネルギー加速器LHCを用い、未だ誰も見たことがない素粒子の発見を目指す実験です。2012年7月にヒッグス粒子が発見され(7月革命と呼ぶ)、ニュースや新聞などで聞いたことのある人も沢山いることでしょう。世界中からおよそ3000人にもおよぶ物理研究者が集結するこのLHC-ATLAS実験では、発見されたヒッグス粒子を研究することによって素粒子の質量起源の謎を解明し、さらには、標準模型にはない新粒子を直接的に発見することを目指して、ますます研究が活気づいています。本研究室では、研究員や大学院生が頻繁にCERN研究所と名古屋を行き来して、検出器のメンテナンスや、ヒッグス粒子、トップクォーク、新しい素粒子探索などをはじめとする物理解析に貢献して巨大国際プロジェクトを進めています。 本研究室の見学の際には、海外で行うエネルギーフロンティア実験の苦労話、面白話しを現場での写真、ビデオを見せてお聞かせしたいと思っています。 是非聞きに来て下さい。

名古屋大学N研 LHC-ATLAS実験グループのホームページ

Belle実験・Belle II実験

Belle実験では、私たちが観測できる宇宙の中になぜ反物質(理論的にはほとんど物質と同じ性質を持ち、電荷だけが正負逆の物質)が存在せず、物質のみで構成されているのか?という謎を、素粒子物理学の立場から実験的に研究しています。 宇宙がビッグバンで生まれたとき、粒子と反粒子の数は同数でした。しかし現在では私たちの回りの宇宙はすべて物質からできており、宇宙の何処かに反物質が大量に存在するという証拠はありません。従って粒子と反粒子の性質にわずかな違いがあるはずですが、現在の素粒子物理標準理論ではその違いを完全には説明できません。このような性質の違いを、つくば市にある世界最大強度の加速器KEKBを用いてB中間子と呼ばれる粒子(粒子と反粒子の性質の差を観測しやすいと考えられる粒子)を大量に生成し、その性質を精密に測定することで未知の物理法則の兆候を捕らえることを目指します。大量のデータを処理して解析するには高性能のコンピュータが必要です。研究室の見学の際には、本研究室が所有する大規模コンピュータも見学可能です。

名古屋大学N研 B解析グループτ解析グループ

検出器や測定器の研究開発

Belle実験では2010年6月に物理データ収集を終え、現在は収集された世界最高統計量のデータ解析を行う一方、Belle実験で使用した検出器をアップグレードし、2016年からはデータ量をBelle実験の50倍以上に増やし、さらなる精密測定を目指すBelle II実験を開始します。本研究室では、粒子の種類をBelle実験のときよりもさらに効率的に同定するための、新型粒子識別装置TOP(Time Of Propagation)カウンターの製作を行っています。
また、ATLAS実験でも、将来の検出器のアップグレードに備え、特に高性能なデータ読み出しよう電子回路の開発を行っています。独自性のある研究を行うためには、これまでに誰も作ったことのない世界初の実験装置の製作が必要です。意外に思われるかも知れませんが、素粒子物理学実験においては測定器や検出器の研究開発・製作も重要な研究テーマとなります。
検出器の研究開発は、実験の現場であるCERNやKEKだけではなく、本研究室の実験室でも行っています。研究室見学の際には、最先端の検出器が開発されている現場を見て頂くことができます。

名古屋大学N研 TOPカウンター開発グループ

N研究室(高エネルギー素粒子物理学研究室)の入学案内

高校生の方などで、名古屋大学理学部・入学試験についての情報を得るには名古屋大学ウェブページの「入学案内」からたどってください。
名古屋大学大学院理学研究科素粒子宇宙物理学専攻の受験案内は素粒子宇宙物理学専攻ウェブページからたどってください。
受験希望の方は、当研究室に限らず一度見学して、研究内容や研究室の雰囲気をつかまれてはいかがでしょうか。

研究生活

研究の内容については、「Research」をご覧ください。日常生活は和気あいあいとした楽しい毎日です。 各種イベントも「Photo Gallery」をご覧いただければ、雰囲気はつかんでいただけると思います。

大学院生の研究

博士前期課程(修士)では、主にBelle II実験や、ATLAS実験アップグレードのための検出器開発・製作をまとめ、学位論文とします。
博士後期課程では、現在はBelle実験やATLAS実験で収集された物理データ解析が研究の中心です。2011年度からは、ATLAS実験での世界最高エネルギー衝突データを用いた物理データ解析についての博士論文が提出されています。Belle実験にしてもATLAS実験にしても、世界最高性能の研究設備を利用した第一級の成果を目指すことができます。さらに、2016年からはBelle II実験が始まり、世界最高精度での物理成果を上げることができるかも知れません。

就職

大学院での研究生活を全うしたら、次は就職です。 N研では卒業生全員が大学・研究所をはじめとした国内外の機関や企業(銀行、ソフトウェアメーカー、エレクトロニクスメーカー、教員など)に就職しています。素粒子物理学を全うするにしろ、新たな分野を開拓するにしろ、N研に進学して研究に没頭すれば どこでも通用する人材になるための教育を受けることができます。