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ROOT のバックアップ(No.38)

ROOTの覚書き(ROOT様と仲良くなりたいんだよ、現在多分はとこくらいの関係) †

UsersGuideはここにあり！
便利なクイックリファレンスはここ!


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Minuit †

Minuitを使うための備忘録。 　

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使用手順 †

まずminuitを定義。

TMinuit minui(9);

この9は変数の数。

次に関数を定義してやる。FCNという。
それから、

minuit.SetFCN(function);

で関数をセット。関数はパラメータに対してフィッティングの正しさの基準となる値(χ^2,Likelihoodなど)を返す。これが最小化(時に最大化)するようなパラメータを探し、良いところで収束する。収束した時の値などは、minuit.GetParameter()でとってこれる。

それから、各変数のパラメータをセットする。たとえば

minuit.DefineParameter(0, "x", 0.0, 1.0, -200.0, 200.0);

なら、0番目のxという変数を0.0を初期値で、ステップは1.0、範囲は-200.0〜200.まで、という意味になる。
もし変数を固定したいときには、

minuit.FixParameter(0);

とすれば良い。0は変数の番号。

実際に実行するときには

minuit.Migrad();

でOK。この場合はMigradというアルゴリズムを使う。他にもMinosとかいろいろあるらしい。

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収束を見分ける †

フィッティングの結果は、本当の値に近いところに収束するはず。それを判断するためのひとつの基準がEDM(Estimated Distance to the Minimum)というもの。これがある基準よりも小さくなったときに収束したとみなす。
逆に、これが基準をみたしていないときには、収束しなかったといえる。

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技 †

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出力結果などをTexの形式にして出力しておきたい †

こまごました結果とか、表とかを出力しておきたい。そしてそれがtex形式ならなお良い場合があるので、適当にクラスを作った。fileMakeTex.h
使い方は以下の通り。

MakeTex *mt = new MakeTex();
mt->SetTitle( "test" );
mt->AddText( "\\section{aho no table}" );   //<- document部分に追記する。\は一個ではだめ
mt->SetTableContent( 1 , 0 , "aho" ); //<-表を作りたいときはこれを使う。(行、列、テキスト)の順番に入力
mt->SetTableContent( 0 , 1 , "baka" );
mt->AddTable(); //<-表を追記する
mt->MakeTexFile("aho.tex"); //<-ファイルを出力する
delete mt;

プリアンブルとかいろいろいじりたいときは、DefaultPreambleとかの中身をいじる。もっといじりたかったら、自分で適当に書き換える。
結果はこんな感じのができる。fileMakeTex_test.ps

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フィットしたあとエラーマトリクスを使って誤差評価 †

たとえば2変数でフィットしたとき、こういう感じで使う。

h1->Fit();
double e_mat[2][2];
gMinuit->mnemat( &e_mat[0][0] , 2 );
TGraph *chk_emat = (TGraph*)gMinuit->Contour( 100 , 0 , 1 );

こうすることで、フィットしたあとのエラーマトリックス(ここでは2x2の行列)をe_matに代入できる。mnematは第一引数は配列、第二引数は2行2列の正方行列の2を代入する。
二変数の相関をみるために楕円を描くためには、gMinuit->Contourをするととってこれる。この第一引数はグラフの点数、第二、第三は相関をみる変数の番号を示す。

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ROOTで表を作る †

表みたいにしてデータを書き出しておきたいときのための表作成クラス。fileTable.h (ROOTの中に賢いのがあるかもだけど、すぐ見付からんかったので作った)
使いかた

Table *tb = new Table( "table" , 2 , 3 );//2列3行の表を作る

tb->Set( 1 , 1 , "# of baka" , 0.07 ); //1列目1行目に文字列,最後のはサイズ
tb->Set( 1 , 2 , "# of aho" , 0.07 );
tb->Set( 2 , 1 , 1. );
tb->Set( 2 , 2 , 2. );

tb->SetTitle("aho baka party");
TCanvas *c1 = new TCanvas();
tb->Draw();

これで、こんなんができる。test.png

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複数のROOTファイルの中身を結合する †

いままでわざわざTChainを使ってくっつけたり、TTreeでぐるぐる回してくっつけてたけど実は、

hadd baka.root aho1.root aho2.root aho3.root

でaho?.rootが全部baka.rootにマージされる。
ntupleもヒストグラムも全部マージされる。なんて神コマンド！！

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TStringで文字列の操作 †

便利な文字列コマンドをメモ。

たまに"aho.dat"という文字列を持っているときに、これに適当に数字を当てていくつもファイルを作りたいときとかがある。そういうときに

TString str = "aho.dat"
str.Insert( str.First( "." ) , "_1" );

とかすると、"."の直前に"_1"が挿入されて、"aho_1.dat"みたいのができる。
超便利！

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ファイルの存在をチェックする †

以下のようにする。

FileStat_t info;
std::cout << "chk: " << gSystem->GetPathInfo( "ファイル/ディレクトリ名" , info ) << std::endl;

ファイルがある場合は、GetPathInfoは0を返して、ない場合は1を返す。

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TTreeを結合する †

以下のようにすればOK。

combined(){

TChain chain("h1");
TString fname;

for(Int_t i = 0;i  < 10;i++){
  fname = "root/file";fname += i;fname += ".root";
  chain.Add(fname);
}

chain.Merge("combined.root");

}

これでfile0.rootからfile9.rootまでを結合したcombined.rootというファイルができる。

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テキストを挿入する †

テキストを入れたいときには、TTextかTLatexを使う。たとえば、

TText *t = new TText(0.1,0.1,"ahoaho");

で定義するが、 このまま何もせずにDrawすればもともとCanvas内にかかれていたもの(たとえばTH1F)とかの座標の場所として、(0.1,0.1)の場所に表示される。
これをCanvasの絶対座標にしたければ

t->SetNDC(1);

とすればよい。(ちなみに元に戻すのはSetNDC(0))
こうすると、(0.1,0.1)はCanvasのx,y10%の場所に表示される。

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ヒストグラムをコピー †

ヒストグラムをコピーしたいときには、

TH1F *hnew = (TH1F*)h->Clone();
hnew->SetName();

でOK。
SetNameは名前がかぶるのを防ぐために必要。

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1イベントずつデータをみる †

roottupleのなかから結局1イベントずつみていきたいときがある。
たとえばntuple.rootに

nt_aho

というツリーがあるときに、その中のdata値をイベント毎にとってくるマクロはこんな感じ。 やってるのは、adcという値をとってきて、

TFile *f = new TFile("ntuple.root"); //ntuple.rootを読み込む

Double_t d_adc;    //ntupleからデータをとってくる変数を定義
Int_t hit_adc = 0;

TTree *tr = =(TTree*)f->Get("nt_aho");     //nt_ahoをtrに関連付ける
tr->SetBranchAddress("adc" , &d_adc ); //nt_ahoの中のデータ"adc"をd_adcという変数に関連づける　　

for(Int_t i = 0;i < tr->GetEntries();i++){ //nt_ahoのエントリー(event)数の数だけループ回す
   tr->GetEntry( i ); //i番目のイベントに移動する
   
   if( d_adc > 200){ //adcの値が200以上のときだけnhit_adcをインクリメント
     nhit_adc++;
   }

}

最初にd_adcのような適当な変数を定義しておいて、

TTree *tr = =(TTree*)f->Get("nt_aho");

でツリーのアドレスをとってきて、

tr->SetBranchAddress("adc" , &d_adc );

というので、ntツリーの中のadcというのをd_adcという変数に関連付ける。他のもみたいときはこの行を増やせばいい。
その後

for(Int_t i = 0;i < tr->GetEntries();i++){
   tr->GetEntry( i );
   ------
}

しているが、GetEntryすることでd_adcに入る値がiイベント目のadcの値になるので、これをループすることで、1イベントずつみていける。

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ROOTをC++とかで使う †

この方が早くて便利だったりする。いろいろ楽だったりもする。 でも身に余る技術だもんで、使いこなせない。そんな技術に振り回された過程をメモります。

GUIを呼び出したかったのでいろいろ調べた。
山下研
つくばの方

結局おきまりとして、

#include "TApplication.h"
--main--
TApplication theApp("App", &argc, argv);

という感じでTApplication.hを読み込めば良いみたい。でも&argcとかは何でいるんだろう。なんとかしたい。

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TGraphErrorsを使いこなす †

TGraphErrorsがむかつくので、好きになれるように覚書き。

  • TGraphErrorsでレンジを設定
    Drawオプションで"A"を使えば自動的にレンジを決めてくれるが、複数重ねた途端に、最初のグラフに引っ張られてむかつく存在になる。
    そういうときのためにframeを使う。 
    TH1F *frame = gPad->DrawFrame(Xstrat,Ystart,Xend,Yend);
    でレンジを決められる。このときは"A"オプションは不要。
    canvasを分割している場合でも、フォーカスしているcanvasに適応される。
  • TGraphErrorsで軸を書く
    frameを使っていれば 
    frame->GetXaxis()->SetTitle("xaxis");
    でOK。
  • レジェンドを作る
    てか、なんでレジェンドっていうのかな？調べても出てこないです。わからん。->「凡例」のことみたいです。
    使い方は 
    TLegend *led = new TLegend(size,"");
leg->AddEntry(graph,name,optoin(ex."apl"));
    で追加していける。

    (2011.5.22)
    TGraphにいれたデータを直接触りたいときには 
    for(int index = 0;index < g->GetN();index++){
  x = g->GetX()[index];
  xerr = g->GetErrorX(index);
  y = g->GetY()[index];
  yerr = g->GetErrorY(index);
}
    という感じでいける。
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グラフの情報ボックスをいじくる †

たとえばfit情報を出したいときは

gStyle->SetOptFit();

で出てくる・・・が、そのままだと往々にして文字が小さすぎるので、大きさを変える方法のメモ。
高さを変える

gStyle->SetStatH(3);

幅を変える

gStyle->SetStatW(0.15);

フォントのサイズを変える

gStyle->SetStatFontSize(30);

他にもいろいろできるみたい。


sameオプションで追加して書き込むときには"same"を"sames"にすることで、情報ボックスは再描画される。このときに、表示したものをオブジェクトに固めてやらないと統計ボックスは描画されない。

2011.05.06追記:
たとえばTH1Fとかの情報ボックスを消したいときには

TH1F *h;
h->Draw();
h->SetStats( 0 );

で消せる。

2013.5.1追記：
単純に情報ボックスの位置を動かしたいときとかは、

gStyle->SetStatX( 0.2 );
gStyle->SetStatY( 0.9 );

とかでいける。大きさはSetStatW,Hでいける。

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ROOTでSharedObject †

まずライブラリを作る。たとえば適当にexample.ccを次のように書く。

void aho(void){
  std::cout << "aho!" << std::endl;
}

そのあとrootを立ち上げて、

>.x example.cc+

とすれば、勝手にexample_C.soファイルを生成してくれる。これで簡単にダイナミックに関数なんかを読み込める。すげー！
gccでやろうとしたが、普通のやり方では駄目みたい。できるらしいけど、僕は挫折。

その後soファイルは残るので、マクロで

gSystem->Load("example_C.so");

としてやれば、オブジェクトを読み込める。これで楽々プログラミング。

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ROOTで乱数を使う †

ここを参考にさせていただいた。

x = gRandom->Gaus(0,3);

でガウス分布に従う乱数をとってこれる。引数はmeanとsigma。この種類はいくつかあって、それぞれ引数が違う。種類は次のものがある。

Rndm() or Uniform(min,max), Gaus(mean,sigma), Exp(tau), BreitWigner(mean,sigma),
Landau(mean,sigma), Poisson(mean), Binomial(ntot,prob)

がしがし使っていこう。ちなみに、gRandomを使うには"TRandom.h"を読み込む必要あり。

あと、種作りは忘れずに。

gRandom->SetSeed( time(NULL) )
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NTupleに詰め込む †

たとえば、こんな感じ。

TNtuple *ntuple = new TNtuple("h3","castum1","iev:z:Lmu:nphot");
for(...){
  .....
  ntuple->Fill(i,Z[i],peak[i],NOP[i]);
}

TNtuple構造体を定義してやるときに詰め込む要素の名前を指定してやって、あとは詰め込むだけ。 この場合はh3というブランチに"iev","z","Lmu","nphot"というリーフをつけてやっている。こいつらは1イベントi毎に関連づけられた状態で詰め込まれていく。 サイズを設定したりしたほうがよりよい。あとはこの応用です。

新しく作ったntupleを保存するには次の手順を踏めばOK。

TFile *tmproot = new TFile("tmp.root","recreate");
(たまにここで f->cd(); しないとだめなときがある)
TNtuple *hnew = (TNtuple*)f->FindObject("hnew");
hnew->Write();
tmproot->Close();

新しくつくったhnewのポインタをfというFileから探してきて、新しく作ったtmprootというところにwriteする。

注意
TNtuopleには一気に14個までしかFillできない。なので、それを超えるときには配列に詰め込んでやって、その配列を渡すしかない。配列の型はfloatにしないといけない。

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線を引く †

始点終点を指定すればOK。

TLine *line = new TLine(88,0,88,-300);

でいける。 この場合は(88,0)から(88,-300)への直線を引いている。

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gauss分布でfitしたときの面積を算出 †

fitparameterの設定のときにgaussでなくgaussnで定義すれば、fitparameter0(P0)が面積になる。これはただ単に、fitする際の変数にしておくパラメータを高さから面積に変えただけ。

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ROOT環境 †

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root解析をSGEに投げる †

あんまり時間がかかる作業をさせるときに、自分の端末でやっていたら動作が遅くて大変。なのでbsubで他のマシンに仕事をさせる。
rootで気をつけることはDrawしたときに勝手にcanvaが表示されるので、

root -l -b -q aho.cc

のようにすると-b(バッチジョブフラグ)の効果で表示されなくなる。-qはマクロを実行したら勝手に終了させる引数で、これがないとjobが終わらない。
実行シェルの例。

#!/bin/csh 

cd WORK_DIRECTORY
root -l -b -q ana4_jobs.cc


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エラー覚書 †

でた！エラーがでたよ！わーい！

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Warning in <TROOT::Append>: Replacing existing TH1: h_aho (Potential memory leak). †

TH1Fを触ったときに出るエラー。どうも何回も重ねてdeleteもせずにnewしていたのが問題みたい。
ループの場所を変えて、newしないようにしたら、表示されなくなった。