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Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section A 誌に論文が掲載されました

博士後期課程の児島一輝さんと松岡広大特任准教授、吉原圭亮元特任准教授が貢献した論文 「Measured and projected beam backgrounds in the Belle II experiment at the SuperKEKB collider」がNuclear Instruments and Methods in Physics Research Section A 誌に掲載されました。

SuperKEKB/Belle II実験は、これまでの実験における取得データ量を凌駕する50 ab-1の電子陽電子衝突データを収集し、さらなる精密測定による素粒子標準理論の検証や新物理探索を行います。 50 ab-1のデータ取得に向け、2022年の運転ではSuperKEKB加速器が世界最高の衝突性能(ルミノシティ)4.7×1034 cm-2s-1を実現しました。 今後、ビーム電流をさらに増やし、衝突点でのビームサイズを絞ることで、ルミノシティを前進実験の約30倍である6×1035 cm-2s-1まで引き上げることを目指しています。 その一方で、ビーム粒子に由来するバックグラウンドの増加に伴う検出器の性能悪化と損傷が予想されています。 検出器の性能を保ち、十分な衝突事象の再構成性能を維持するためには、バックグラウンドを理解して制御することが求められます。 本論文では、Belle II検出器の各検出器におけるそれらのバックグラウンド量と発生源の測定結果をまとめています。 また、それをもとに将来的なバックグラウンド量を見積もっています。 さらに、予想される検出器の性能低下を評価し、許容できるバックグラウンド量と今後の運転の見通しについて議論しています。 児島さんはTOPカウンターの光検出器におけるバックグラウンドの評価で主要な貢献をしました。


論文情報:
A. Natochii, et al., "Measured and projected beam backgrounds in the Belle II experiment at the SuperKEKB collider"
[Nucl. Instrum. Methods Phys. Res. A, 1055, 168550 (2023). DOI:10.1016/j.nima.2023.168550]

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