文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究:多彩なフレーバーで探る新しいハドロン存在形態の包括的研究

お知らせ

公募のお知らせ:多彩なフレーバーで探る新しいハドロン存在形態の包括的研究

2009年9月1日

領域略称名 新ハドロン
領域番号 2104
設定期間 平成21年度~平成25年度
領域代表者 飯嶋 徹
所属機関 名古屋大学大学院理学研究科

本領域では、これまで独立に研究を進めてきた素粒子・原子核分野の実験研究者と理論研究者が結集し、クォークと反クォークから成るメソンやクォーク3個からなるバリオンとしては理解できないエキゾチックハドロンの成り立ちと、物質中でハドロン質量が変化する機構を実験的に確立し、QCDの動力学によってクォークからハドロンが形成される機構の解明を目指す。

より具体的には、以下の研究項目に示すように、Bファクトリー、SPring-8、J-PARCを基盤とした、4クォークあるいは5クォークのエキゾチック状態や、メソン・バリオン-メソン・メソン分子共鳴状態、原子核中でのベクター中間子の質量低下に関する実験計画研究を推進する。そして、多彩なフレーバーや密度を自由度とした豊富なデータを理論計画研究によって統一的に理解し、またその予言を実験で確認することによって、クォークがどのように質量を獲得し、どのような形態でハドロンが形成されるのかを探る。

以上の目的のために、「計画研究」により重点的に研究を進めるとともに、本領域の目標に関連する2年間の研究を公募する。1年間の研究は公募の対象としない。研究分担者は置くことはできない。単年度当たり(1年間)の応募額500万円を上限とする研究を6件程度、150万円を上限とする研究を8件程度予定している。

公募研究では、計画研究と相補的で、本領域における研究をより豊かにできる研究として、関連する他の実験プロジェクトで行う実験研究、新しい測定や解析の提案、将来の研究で有用となる検出器の開発、計画研究を補強する、もしくは相補的なアプローチによる理論研究、などの提案を期待している。素粒子・原子核及び周辺分野の多くの研究者の方が幅広く公募されることを期待している。特に、若手研究者の公募を歓迎する。

なお、研究内容の詳細については、領域ホームページを参照すること。

研究項目

A01 Bファクトリー機構実験におけるエキゾチックハドロンの探究
B01 異状な構造をもつバリオンの存在形態の解明
C01 カイラル対称性の破れによる質量生成機構の実験的解明
D01 高輝度実験に向けた先端的測定器の開発
E01 多彩なフレーバーがもたらすクォークハドロン物質の新形態に関する理論研究

応募要領等

応募要領、必要書類等については文部科学省のホームページをご覧ください。

Copyright © 新学術領域研究「多彩なフレーバーで探る新しいハドロン存在形態の包括的研究」 All rights reserved.