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Belle II実験最初の物理解析結果が発表されました

2018年より運転を開始したBelle II実験最初の物理解析結果が Physical Review Letters誌 で発表されました。 本論文では、Lμ — Lτモデルで想定されるZ'ボゾンについて、 Belle II実験の2018年取得データを用いた探索結果が述べられています。 この理論モデルでは、ミューオン異常磁気モーメントや暗黒物質といった素粒子物理学の未解決問題を説明できる可能性があります。 今回の結果ではZ'ボゾンの兆候は得られませんでしたが、Z'ボゾンと第2・第3世代レプトンとの結合定数に制限をかけることに成功しました。 今後、統計量の増加につれて、結合定数に対するより強い制限をかけることが可能となります。

Belle II実験は2013年の草創期から2018年の初衝突、2019年の物理データ取得開始、そして今回の物理解析結果と、 世界最高ルミノシティの物理データ取得に向けて着実に歩みを進めています。

N研では、スタッフと大学院生が協力して、TOPカウンターと呼ばれる新型粒子検出器の開発・運転、グリッドコンピューティングの構築などでBelle II実験に貢献し、 標準理論を超える新物理や、新しいハドロン状態の探求を進めています。 検出器開発から物理解析に及ぶN研メンバーの幅広い活躍による、今後のBelle II実験での大きな成果に引き続きご期待ください。

詳しい発表内容については、KEKのプレスリリースをご覧ください。

論文情報   "Search for an Invisibly Decaying Z' Boson at Belle Ⅱ in e+e- → μ+μ-(e±μ±) Plus Missing Energy Final States"

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