2021年のBelle II Achievement Awardの発表があり、本研究室の博士後期課程2年須江祐貴氏が受賞しました。 Belle II Achivement Awardは検出器システムやソフトウェア、計算機運用の開発などBelle II実験に関する活動において優れた業績をあげたコラボレータに授与されます。 受賞者は年に1度専門の委員会のもと選考されます。 Belle II実験では本年に初めての選考が行われ、6名のコラボレータが受賞しました。
須江氏の受賞理由となった業績は、“Development of the event timing finder logic in the level 1 trigger”（レベル1トリガーにおけるイベント時間決定ロジックの開発）です。 中央飛跡検出器で得られる荷電粒子飛跡を利用してバックグラウンドとなるヒット情報を除去するという革新的なアイデアに基づき、既存の初段トリガーで用いられているイベント時間決定ロジックを大幅に改良しました。 さらに、この新ロジックをBelle II実験で使用されている汎用トリガーボード（UT3およびUT4）に実装し、衝突データでイベント時間決定分解能が現行ロジックの2倍の精度に達することを実証しました。 この業績は初段トリガーの精度向上を実現し、Belle II実験の幅広い分野への貢献をもたらします。
最後に受賞者の須江氏のコメントを紹介します。
このような賞を得られて大変光栄です。
トリガーグループをはじめこの開発を行う上で多くの協力をしていただいた方々に深く感謝申し上げます。
今後も、さらなるデータ取得や物理解析などの面からも実験に貢献していきたいと思います。
須江 祐貴
須江 祐貴
おめでとうございます！
